沼津市
駿河湾に臨む沼津の千本松原に営まれた別荘建築
沼津倶楽部(旧三輪善兵衛別邸)


サロン/ガラス窓から豊かな光が注がれ、天井の中央を高く持ち上げた、軽快で洋風の趣の部屋です。よく見ると天井一面に、薄板を編んだ2種類の網代(あじろ)が広がっています。このように部屋を構成する素材や細部の意匠に、洋間でありながら伝統的な和風の要素を見ることができます
松林に建つ数寄屋別荘/左端に「サロン」、右端に「茶室」が配されています
三輪善兵衛の別荘
狩野(かの)川河口から田子の浦に広がる千本松原の中に、ミツワ石鹸の創業者・2代目三輪善兵衛の別荘が建っています。この周辺から旧沼津御用邸がある牛臥(うしぶせ)海岸にかけては、かつて多くの別荘がありました。その後、沼津大空襲を免れて、沼津倶楽部となっています。
沼津倶楽部の建築
松林の中に歩みを進めると茅葺の長屋門が現われ、その奥に瓦屋根に大きな庇を持つ、数寄屋造りの建築が連なっています。別荘を代表するのは、洋風の趣でありながら、和風の要素で組み立てられた「サロン」です。これに座敷「清水(きよみず)」が隣接し、文机(ふづくえ)を備えた「二月堂」が続きます。後に移築された三畳台目(だいめ)の「茶室」もあります。田の字形に配された和室4室を開放した「ホール」は、現在レストランになっています。


日本建築の妙技を見せる天井
二月堂の室内をゆっくり見渡すと、各種の天井が造り出す、見事な空間を感じることができます。このように、沼津倶楽部の建築は、材料や意匠のみならず、空間を造り上げる天井の構成も見どころの一つです。
沼津倶楽部の数寄屋建築空間で、地元でとれた食材をふんだんに使った本格フレンチが楽しめます。食事の後は、館内をゆっくり見学することもできます。
名称 | 沼津倶楽部(旧三輪善兵衛別邸)〈ぬまづくらぶ(きゅうみわぜんべえべってい)〉 | ||
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概要 | 【別荘】木造平家建、桟瓦葺・茅葺、設計・施工柏木祐三郎 | ||
年代 | 大正初期 | ||
電話番号 | LE RESTAURANT(る・れすとらん)/055-954-6613 | ||
所在地 | 沼津市千本郷林1907 | 定休日 | 水曜 |
営業時間 | 12:00~13:30(LO)、18:00~20:00(LO) | 駐車場 | 20台 |
料金 | ー | ||
アクセス | 公共交通機関:沼津駅より車で約10分 車:沼津ICから南へ約9㎞、約20分 |
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ホームページ | http://www.numazu-club.com/ |
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