伊豆の国市
伊豆・箱根の連山を借景に大庭園に配された別荘建築
三養荘本館(旧岩崎久彌別荘)


老松 座敷/床の間に付書院を備えた「老松」の座敷構成は、格式高い座敷構成です
老松 正面全景/庭に面して配された大小の建物は、庇を廻らし、大きく軒先を出して、和風建築特有の軒下の空間を造っています
岩崎久彌と別荘
岩崎久彌は、三菱の創始者・岩崎彌太郎(やたろう)の長男で、三代目の社長を務めました。実業家として農耕や畜産にも力を注ぎ、自らの好みで小岩井農場と末広農場に別荘を建てます。そして伊豆長岡の古奈温泉の丘陵地に別荘を営み「三養荘」と名付けました。伊豆・箱根の連山を京都東山に見立てた広大な借景庭園に、数寄屋(すきや)建築を配した京風の別荘です。
三養荘の建築
広大な庭に面して東向きに建つ本館の建物が、岩崎久彌の別荘です。南に玄関を構え、その東に最も格式高い造りの「老松(おいまつ)」が続いています。玄関北側の2階建の建物には、四畳半台目(だいめ)の茶室と広間の座敷があります。その奥の「巴(ともえ)」・「松風(まつかぜ)」・「小督(こごう)」の3室は、喰い違いに配置され、東と南の2方向を庭に向けて開放する雁行形(がんこうがた)に造られています。


絶妙なカーブの天井
本館から北に延びる廊下の階段を上り、振り返ると、絶妙なカーブを描く天井に驚かされます。山で自然に曲がって育った丸太を選び、柱と柱をつないで、この天井のカーブを造り上げています。この発想と大工の技術は見事です。
広大な庭園に建つ数寄屋造りの本館に宿泊し、贅沢な別荘での時間を味わうことができます。日本を代表する建築家・村野藤吾が設計した新館も有名です。※三養荘庭園は、宿泊者のみ見学ができます。
名称 | 三養荘本館(旧岩崎久彌別荘) 〈さんようそうほんかん(きゅういわさきひさやべっそう)〉 |
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概要 | 【別荘】木造平家建・2階建、入母屋造り、柿葺 | ||
年代 | 1929(昭和4)年 | ||
電話番号 | 三養荘/055-947-1111 | ||
所在地 | 伊豆の国市ままの上270 | 定休日 | − |
営業時間 | ー | 駐車場 | 30台 |
料金 | ー | ||
アクセス | 公共交通機関:伊豆長岡駅より車で約5分 車:沼津ICから南東に約19㎞、約30分 |
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ホームページ | http://www.princehotels.co.jp/sanyo-so/ |